道なき道を切り拓く。キャッシュレス決済領域でスタートアップとの資本業務提携を実現

決済企画部ペイメント戦略室
2015年入行(新卒)
二見 祐介

2015年に三菱UFJ銀行に入行し、現在は決済企画部ペイメント戦略室でキャッシュレス決済領域の戦略立案を行う二見 祐介。2022年には、FinTechのスタートアップ企業との資本業務提携プロジェクトを担当しました。入行以来タフな業務を経験してきた二見が、仕事のやりがいや今後の展望を語ります。

グループ全体に横串を通し、『オールMUFG』でキャッシュレス決済領域の戦略を練る

──決済企画部ペイメント戦略室は、近年急速に普及しているキャッシュレス決済領域を扱っています。クレジットカードやデビットカード、QRコード決済といったキャッシュレスでの決済手段を所管するほか、決済のプロダクトを扱っているグループ会社の経営管理なども担います。

その中で二見は、「企画ライン」と呼ばれるチームに所属。さまざまなサービスを取り揃えている中、お客さまにどうやってそれらを届けるかという戦略をグループ横断で立案することがミッションです。

二見「MUFGでは、三菱UFJ銀行で扱っているデビットカード、三菱UFJニコスのクレジットカード、株式会社リクルートMUFGビジネスの『COIN+(コインプラス)』など、複数の法人がさまざまな決済プロダクトを展開しています。

ただ、利用するお客さまから見れば、MUFGという一つのブランド。そのため、『オールMUFG』としてグループ全体に横串を通して横断的に戦略を立案し、そしてその戦略の実現に向けて推し進めていくことが私たちの仕事です。」

──既存サービスの戦略立案だけではなく、外部事業者とのアライアンスや、グループ内の法人が扱っていないサービスを検討する際も、二見らのチームが対応します。

二見「外部の事業者から業務提携を検討したいというお話をいただいた際などは、私たちが窓口となります。双方にとってのシナジーはもちろんのこと、提携することによるお客さまへの提供価値を追い求め、関係部やグループ会社も巻き込みながら検討を進めます。」

──グループ全体を見ながら戦略を練り、新たなサービスを企画するために二見が大切にしていることは、「お客さまの立場で考えること」だと言います。

二見「供給する側はどうしても『他のサービスとの違いはどこか』『うちの強みはどこか』といったことを気にします。とくにMUFGの場合はたくさんのサービスを持っていますから、『グループ内の別のサービスと競合しないか』といったことにも意識が行きがちです。

けれど大切なのは、『どんなお客さまが、どういった状況で必要とするサービスなのか』というストーリー。お客さまのニーズがどこにあり、どのようにそのニーズに応えていくかをお客さま視点で考えることを心がけています。」

中小企業から大企業まで、お客さまのニーズに寄り添う営業を経験

──二見が新卒で入行したのは2015年。三菱UFJ銀行を選んだきっかけは、学生時代の先輩たちの存在、そして「社会の役に立ちたい」という想いでした。

二見「学生時代は体育会系の部活に所属していました。三菱UFJ銀行には、尊敬できる先輩たちが多くいたことが、興味を持った一つのきっかけです。

その後、就職活動でさまざまな業界を見る中で、銀行の社会性の高さに惹かれていきました。お客さまのために何ができるかを考え、提案して解決する。その流れを一気通貫でできることが魅力でしたし、グループ企業も含めてさまざまなソリューションを持っているからこそ、お客さまの多様なニーズに応えられることに魅力を感じたんです。

社会の役に立ちたいと思っていた中、お客さまの経営課題と向き合う銀行の法人営業の仕事に惹かれました。」

──入行後は支店に配属され、希望していた法人営業からキャリアをスタートします。

二見「『オールMUFG』の窓口として、地域にある中小企業のお客さまに融資・決済・預金はもちろん、運用、リース、クレジットカードなど、さまざまなソリューションを提供することが私の役割。お客さまに寄り添いながら必要なものを届けるという、まさにイメージしていた仕事でした。」

──3年目には半年間、人事部で新人研修の企画・運営を担当した後、営業本部へと異動します。営業本部は、売上高の大きい企業を担当する部署。その中で二見は、売上高100〜1,000億円規模の企業を担当するチームに所属していました。

二見「先輩とペアを組んで、30ほどの企業グループを担当。私は副担当として、事務まわりや融資に必要な稟議書の作成、与信管理など、 『守り』の仕事を多く担っていました。」

──守りの仕事とはつまり、「お客さまを守る」ということ。膨大な業務がありつつも、ミスが許されない緊張感のある仕事だったと振り返ります。

二見「1カ月の間に決裁をとらないといけない稟議が30〜40件ほどあり、それを1本たりとも遅延させることはできません。ただ書類を作ればいいわけではなく、お客さまが進めようとしている事業に対して銀行が融資する額が妥当なのか、どのような返済計画なのかなど、さまざまな検証項目があります。

また、突発的な照会やトラブル対応も日々発生する中、一つひとつのステップを最短距離で進まなければ、お客さまを守ることができない。深く考えながらもスピードと正確性が求められるため、段取り良く仕事を進めていく力が身につきました。」

前例のない資本業務提携を実現するために、幾多の困難を乗り越える

──決済企画部ペイメント戦略室に異動したのは2021年。翌年には、FinTechのスタートアップとして成長著しい株式会社カンムとの資本業務提携プロジェクトを担当します。同社は、近年注目を集めるサービス「簡易な後払い(簡易なユーザー情報入力による少額の後払いサービス)」を扱う企業です。

二見「これから伸びてくるであろう簡易な後払い領域にMUFGがどういったサービスを展開するかを考えるため、どんなプレイヤーがどんなサービスを提供しているのか市場調査をする中で出会ったのが、カンム社です。

自社でゼロからサービスを作るべきか、すでに知見を持った企業と一緒に取り組むべきかなどを検討していくうち、私たちが進みたい方向との親和性が高く、また優位性ある独自のノウハウを有していたカンム社にグループ参画してもらうのがベストだという結論に至ったのです。」

──同社が提供するサービスの最大の特徴は、簡単さ。アプリをインストールし、電話番号、生年月日、性別を登録するだけで利用でき、年収などの情報提供は不要。また、追加で氏名・メールアドレスを登録することで後払いサービスの利用が可能。この簡単さが利用者に受けているものの、事業者にとっては与信の判断をするための情報が少ないというリスクがあります。

二見「返済できないお客さまが一定数を超えるとサービスが成り立ちませんから、少ない情報でどうやって与信判断の精度を上げるのかが一番難しいポイントと考えています。

カンム社に関しては、この判断をする独自の審査モデルがとても秀でていて、銀行では到底真似できない世界観だったことが決定打でした。」

──カンム社と提携することで新しい価値を生み出す未来は見えたものの、全く異なるカルチャーの企業をグループ化することには、高いハードルがありました。

二見「とくに私が苦労したのは、ガバナンス面への対応です。グループの一員になっていただくからには、ITまわりのセキュリティ、各種法令準拠、さまざまな規定の整備など、MUFGの堅牢なガバナンス水準の準拠が求められます。

一方、重厚な総合金融機関とFintech企業では規模や事業範囲、カルチャーも大きく異なる中、カンム社にそのまま全て当てはめることは難しいとの課題に直面しましたが、ガバナンスを司るリスク管理部署の方々にも私たちの想いに共鳴いただき、一体となって、一つひとつ適正な対応方法を探っていきました。

ごく短期間で膨大なタスクを一気に進めるとともに、難しいイシューの解決も必要であり、非常にタフな経験でした。」

真っ暗な中でも突き進む推進力で「世界が進むチカラになる。」

──中規模以上のスタートアップをグループ化することは、MUFGにおいても、国内のメガバンクにおいても初めてのこと。重要なプロジェクトを経験したことで、自身の成長も実感できたと言います。

二見「何もない真っ暗な中でも突き進んでいく力がついたと感じます。前例がないからこそ、どんな課題があるのかもわかりません。直面した課題に対して、その時できる限りの最善を尽くしてベストな措置をとる。また新たな課題が出てきたら、時には上司や別の部署も巻き込んで、いろいろな策を講じて対応していく。それを繰り返していくうちに、少しずつ前に進むことができました。

困難にぶつかった際は、その時にできる限りのベストを尽くすこと。例え先が見えなくとも、まず立ち向かってみることで何とかなる、と思えるようになりました。」

──ひと回りもふた回りも大きくなった二見は、さらに視野を広げて未来を見ています。

二見「ペイメント領域だけにとどまることなく、視野を横に広げ、視点も上げてチャレンジしていきたいと考えています。私たちは、決済以外にも多数のサービスを持っています。それをお客さまに届けていくために、幅広く戦略を描き、形にしていく仕事をしたいですね。

MUFGは財務的な基盤が強固な上、個人なら3,000万人以上、法人なら100万社以上のお客さまがいますから、戦略を描くところから多くのお客さまへのソリューション提供までできることが魅力。だからこそ、やりたいことに何でも挑戦できる土台があるのです。」

──そして、ともに戦略を描く仲間には、同じような情熱を持っていてほしいと話します。

二見「私自身も先輩たちも、もともとキャッシュレス決済に詳しかったわけではありません。これから入ってくる方も、必ずしも専門家である必要はないと思っています。それよりも大切なことは、現状を改善していこうという前向きな思いと、答えのない問いに対してベストな解を模索し、前に進めていく推進力だと思います。

MUFGがパーパスとして掲げる『世界が進むチカラになる。』という言葉の通り、物事をどんどん前に進めていくバイタリティを持つ人とともに、挑戦していきたいと思っています。」

※ 記載内容は2023年11月時点のものです

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