海外拠点のIT強化を通じて、三菱UFJ銀行の経営戦略を支える──新設部署のグローバルな挑戦

グローバルIT部 ITリスクGr
2022年入行(キャリア)
髙橋 理美

金融系SIerでシステムエンジニア(SE)を務めたのち、三菱UFJ銀行にキャリア入行した髙橋 理美。前職での海外経験を活かし、グローバルIT部で活躍しています。三菱UFJフィナンシャル・グループ(三菱UFJ銀行)のIT戦略を実行する上で、重要な役割を担う同部。そのやりがいや今後の展望を髙橋が語ります。

海外拠点が抱えるIT課題に対し、国内からバックアップを実施

──髙橋が所属するグローバルIT部は、世界各国に展開する三菱UFJ銀行の経営戦略を支えるため、海外拠点におけるITの管理やガバナンスの強化などを目的に、2022年に新設された部署。

髙橋「三菱UFJ銀行は、アメリカやヨーロッパ、アジアなど幅広い地域に拠点を置いています。IT面に関しても、日本で開発したシステムを利用したり、各地域独自にシステム開発をしていたりとさまざま。そうしたところをフォローし、総合的にIT領域を強化することが、グローバルIT部の役割です」

──その中で髙橋が主として取り組んでいるのは、「OIM(Open Issue Management)」という業務。海外拠点におけるIT関連課題に対し、期限内の解消に向けて海外拠点を導く仕事だと説明します。

髙橋「銀行の監査というとお金や書類をチェックされるイメージがあるかもしれませんが、実はシステムにも監査が入り、セキュリティ面などにおいてより強化が必要な点があれば指摘を受けることになります。問題点は期限内に改善して報告する必要があるのですが、現地のスタッフに任せきりにしてしまうと、コミュニケーションギャップやカルチャーの違いなどからうまく進まないこともあって…。
そうした課題をできるだけ期限通りに解消するため、現地に主体的に動いてもらいつつも、管理するのが私たちの役目。現地から定期的に報告を受け、要因がわからず遅延している場合は、国内のシステム担当者と連携して解決をサポートすることもあります」

──部のメンバーは約25名で、髙橋はヨーロッパを中心にアジア地域も担当。グローバルな仕事ならではの難しさもあると言います。

髙橋「三菱UFJ銀行全体でシステム開発におけるさまざまな基準を定めているのですが、それはあくまで日本の基準に則ったもの。地域によってさらに高度なマネジメントやセキュリティを求められ、日本の基準を守っていても厳しい指摘を受けてしまうケースもあります。各国によって対応の仕方や難易度が異なるのは、苦労する部分ですね」

──自分たちだけでの解決が難しい場合、他部署の助けを借りられるのが、組織規模の大きい三菱UFJ銀行の強みだと言う髙橋。

髙橋「行内にはサイバーセキュリティやシステム開発、監査部などさまざまな専門部署があります。私たちが対応に困るような指摘について相談すると、各部署のプロフェッショナルたちが必ず応えてくれる──それがとても心強いんです。
私が就活で金融業界をめざしたのは、多くの人の役に立つ仕事がしたいと思ったからでした。いまでも誰かが困っていれば助けたいし、周りに貢献できる仕事がしたい。自分と同じような価値観が、行内にも浸透していることはとても嬉しいし、働きやすいですね」

システムのあるべき姿を考え、
もっと根本からITに関わる仕事がしたいと三菱UFJ銀行へ

──前職は金融系SIerでシステム開発に携わった髙橋。当時から、同業の三菱UFJ銀行の動向は気にしていたと話します。

髙橋「SEとして入社したので、新人時代はプログラミングやテスト、その後は外部の開発ベンダーを取りまとめ、システムの仕様策定やスケジュール管理、品質管理なども担当しました。営業担当が三菱UFJ銀行の動きを気にかけていて共有してくれたので、海外展開に力を入れていることもそのときに知ったんです」

──もともとグローバル志向が強いわけではなかったという髙橋ですが、ある転機が訪れ、海外勤務へ自薦することになります。

髙橋「国内向けの電子債権システムを開発していたとき、ほとんど同じ仕様のシステムが海外にあり、それをアップグレードする案件が立ち上がるという話を聞いたんです。直感的に『この先はSEにもグローバルな経験が求められる時代になるのでは』と感じた私は、『いつかやらなくてはならないのであれば、自分から挑戦したい!』と考え、海外トレーニーへ応募しました」

──こうしてトレーニーとしてシンガポールで1年半ほど勤務し、国際的な視点を培った髙橋。帰国後は、自らのキャリアについて考えることが増えたと振り返ります。

髙橋「システム開発の仕事にやりがいを感じてはいましたが、予算や納期、ユーザーへの影響などを考慮するあまり、応急処置のような開発が続いているという感覚がありました。システムのあるべき姿を明確にしたうえで、根本からITに関わる仕事がしたい──そう考えたときに思い浮かんだのが三菱UFJ銀行。IT戦略を考える専門部署があることが一番の魅力で、金融システムの開発や海外経験も活かせると思い、転職を決めました」

──三菱UFJ銀行は国内最大のメガバンク。「トップダウンの指示系統がある」というイメージを持っていた髙橋ですが、実際に入行して感じたのは、信頼に裏付けされた自由度の高さでした。

髙橋「上司がメンバーの意見に関心を寄せてくれて、一人ひとりの裁量も大きいのはいい意味で予想外でした。挑戦する人を後押しする雰囲気もあるので、さまざまなチャレンジがしやすい環境だと感じますね」

システムを「作る側」から「管理する側」へ。知識ややりがいも大きく広がる

──髙橋が所属するグローバルIT部は、立ち上がって間もない部署。業務の多くが初めての試みな上、多様な考えを持つ人たちと折衝する難しさがあると話します。

髙橋「たとえば、ある地域ではスケジュールやタスクをある程度きっちり決めるけど、ほかの地域では細かく決めずに柔軟に対応する方がやりやすい、というような文化の違いがあります。また、地域によってシステム開発への考え方も違うので、それぞれの相手に合わせた伝え方・表現を探すように心がけています」

──相手の文化や価値観を尊重し、コミュニケーションを工夫しながら仕事に取り組む髙橋。その中で、グローバルIT部の存在意義を強く実感するようになりました。

髙橋「海外拠点で働くスタッフがアクセスできるのは、現地とヘッドオフィスである日本の情報がメインになります。私たちが各地域の事例や情報を集約し、他地域にも展開できそうなものがあれば提供していく──そうやって全拠点のITを強化していくことこそ私たちに期待されるミッションであり、強みであると、最近感じるようになりました。」

──前職ではシステムを「作る側」の立場だった髙橋。「管理する側」を担うようになったいま、自身の成長や仕事のやりがいをどう感じているのでしょうか?

髙橋「前職では、自分が担当するシステムに関する知識だけ持っていれば良かったのですが、いまは監査やセキュリティ、マネジメントなどさまざまな知見が必要とされます。毎日勉強することが多くて大変ではあるものの、知識が広がっていくのはすごく楽しいですね。
また、各拠点の方にどうやったら気持ちよく動いてもらえるか、どう伝えれば理解してもらえるかは深く考えるようになりました。粘り強く交渉した結果、現地の方が納得してくれて長引いていた案件がクローズしたときは、サポートしてきて良かったなと感じます」

現地スタッフが自ら考え、動くための土台づくりに挑戦していきたい

──グローバルIT部の一員として「全拠点のIT強化」というミッションに挑む髙橋。同部では、新たな施策にも挑戦し始めています。

髙橋「今後めざす理想の姿は、私たちを通さずとも、現地スタッフのみでIT課題を着実にコントロールできるようになること。『現状どういう指摘を受けていて、それを解決するためには何が必要なのか』を私たちも一緒に考えることに変わりはありませんが、現地の人たちにも期限内の課題解消をめざすカルチャーが定着してほしいと思っています。
それを実現するために、グローバルIT部としてはわかりやすいガイドラインを設定したり、積極的に情報共有していくつもりです。その上で、お互いが気持ちよくポジティブに仕事ができる関係づくりにチャレンジしていきたいですね」

──国境も部署の壁も越えて、多様な立場・考えの人と接する機会に溢れるグローバルIT部の仕事。髙橋は、このチームの魅力と一緒に働きたい人物像について次のように語ります。

髙橋「グローバルIT部では、システム関連のみならず幅広い知識が必要となるので、その分大きな学びを得られます。また、部内には親切なメンバーが多く、全体でサポートし合おうという雰囲気もあります。『チャレンジ精神』と『アットホームさ』が両立した職場って、なかなか珍しいですよね。
システム系のバックグラウンドを持たないメンバーも多く活躍しているので、多様な経験を持つ方に来てほしいですし、さまざまなことに挑戦したいという思いを持った好奇心旺盛な方とぜひ一緒に働きたいですね」

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