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世界全体の構造転換における、最重要パートを担う一員に。

DXの推進により金融業界を取り巻く環境が劇的に変化する中、三菱UFJ銀行でも変革が始まっています。どのような施策が行われ、変革の中心を担うデジタル人材には何が求められているのか。人事とデジタル、双方の改革を推進する二人に語ってもらいました。

デジタル活用で、より一層バンカーの真価が問われる

――DXの推進により、銀行はどのように変化していますか?

江連:銀行では長年、「人」を戦略の中心に据えた人的資本経営を行ってきました。銀行業界では商品やサービスの独自性を追求するとともに、行員一人ひとりが「人間力」を発揮することによってお客さまとのリレーションを構築し、存在価値の向上をめざしてきました。そこにデジタルの進歩が相まって、「人間力×デジタル」で勝負する時代が到来したと考えています。

江見:逆説的に聞こえるかもしれませんが、デジタル活用により以前にも増して人間力が求められる時代になったように感じます。例えば、これまで営業担当者は、情報収集・整理や資料作成などの内部業務にも膨大な時間を割いていました。しかしBIツールを活用することで、蓄積された情報・データを収集・分析・加工する時間が圧倒的に短縮されました。これは本部業務も一緒です。行員の働き方が変わり、付加価値の少ない作業は減少しつつあり、営業部門であれば、お客さまへの提案活動、本部であれば、戦略の立案や業務プロセスの革新など、より本質的な業務に使える時間が増えたことで、ますます行員一人ひとりの真価が問われるようになるでしょう。

江連:DX推進の必要性に関しては経営トップがコミットし、MUFG全体で変革が進んでいます。投資すべき領域として優先度を上げ、会社全体が本気で取り組んでいます。

江見:それは現場でも実感しています。デジタル戦略統括部は2024年4月に新設されましたが、人や予算が積極的に投入され、経営陣からは「(銀行を)全力で変えてほしい!」というメッセージを繰り返しもらっており、期待の大きい部署だと感じています。また、デジタルにより世界全体が急速に変わりつつある中、われわれの部署は、銀行自身が変わることに加え、お客さまや社会の構造転換に貢献していく上でも重要な役割を担っていると感じています。

柔軟かつ自律的にキャリアを選択できる制度へ

――バンカーに求められる資質も変わる中、人事制度も大きく改定されました。

江連:本来、銀行業のほとんどの職務はゼネラリストとスペシャリストの両方の素養が求められます。これまでのゼネラリストが何でもこなす世界観に加え、ニーズの多様化やビジネスフィールドが広がりを見せる今、各領域での高いスキル・専門性も求められています。こうした背景も踏まえ、実力本位の登用を推進すべく、2024年4月に新しく「資格Ex(エキスパートの略)」制度を導入しました。資格Exに任用された行員は業務領域をまたぐ人事異動の対象外となり、本人が希望する特定領域でスキル・専門性を高めることができます。

江見:資格Exは当行でデジタル人材に働いていただく上で大変重要だと考えています。特にすでに高度な知見・スキルを持っている方々を対象としたキャリア採用においては、行員を正当に評価・処遇する枠組みになります。銀行全体としてもキャリア採用比率は増加していますが、デジタル戦略統括部では特に多く、マネジメントでは半数近く、部全体でも3割がキャリア採用です。

江連:資格Exでは外部の市場価値を加味して評価される点も特徴です。従来の人事制度は、一定以上の経験を積んだ後、昇格して役職を得ることで報酬が上がる仕組みでした。しかし資格Exでは年齢や役職に関係なく、部長や支店長と同等以上や外資系金融機関と遜色ない報酬も展望でき、その先には役員になる道も整備されています。一方で、業務領域で価値を発揮できなかったり市場価値が下がったりすれば報酬ダウンも起こり得ます。

――コース設計については、2025年4月から従来の「総合職」と一般職にあたる「BS(ビジネス・スペシャリスト)職」を廃止し、「プロフェッショナル職」が新設されます。

江連:2つのコースの壁をなくし、全員が「プロフェッショナル職」になることで、コース間の処遇差を解消したほか、全行員が転勤範囲を選択できるようになりました。従来の総合職でも転居のない働き方ができるほか、BS職も希望次第で海外勤務などにチャレンジできます。全行員がプロフェッショナルとして自律的にキャリアを選択し、実力本位で職務をベースに成長・挑戦できる環境、そして、ライフプランに合わせて柔軟に働ける環境を整備しました。

江見:従来の「総合職」に比較すると、よりワークライフバランスが充実した働き方ができますよね。最先端技術に敏感なデジタル人材には好奇心旺盛な方が多く、学びの機会でもある「ライフ」を大事にする傾向が強いと感じます。職場以外の日常生活でもさまざまな経験値を積み、そこで得た学びが仕事に活きることもあるため、「ライフ」を充実させながら働くことができる環境は行員の満足度に加えて、生産性にもつながると感じます。

江連:制度改定では行員が「ライフ」の選択の幅を広げられることを意識しました。シニア世代も親の介護問題に直面するなど、今やワークライフバランスは全世代の問題です。当行には福利厚生の面でも多様な働き方に対応できる充実した制度を用意しているので、安心して飛び込んでいただける環境があります。

江見:今の時代、「ライフ」をなおざりにして仕事をしていても、時流やお客さまのニーズを捉えられず、独りよがりなサービスしか生み出せません。デジタル戦略統括部のメンバーには副業や社外の活動でネットワーキングや経験を積み、それを業務にも活かす働きかたをする人もおり、さまざまな働き方が徐々に広がってきていると感じます。

個の成長が組織への貢献、ひいては社会へのインパクトにつながる

――今後、キャリア採用のデジタル人材にはどのようなことが求められますか?

江連:かつて銀行はキャリア採用が少なく新卒一括採用が多数を占めていましたが、今では多様な人材が幅広いフィールドで活躍するようになりました。めまぐるしい環境変化やお客さまのニーズの変化に対応するためには、銀行に「挑戦」というカルチャーを真の意味で根づかせていく必要があり、キャリア採用で入行された方には新しい視点で銀行を見直していく役割も期待されます。

江見:銀行ではずっと「変える」「挑戦する」ということが言われ続けていますが、実際には長年をかけて築き上げてきた業務プロセスを「変える」というのは容易ではありません。ですがデジタル領域においては、新しい技術を活用することで本当に業務を変えることができます。ですから最先端の技術を活かして「銀行ってこう変えられるのでは?」と、当行を新しくつくり変えることに強い関心を持っていることが重要だと思います。

江連:銀行としても、「デジタルはデジタル戦略統括部に任せておけばいい」という姿勢ではなく、全行員がデジタルを自分事化する流れになっています。最先端という高い山の頂をめざしつつ、裾野もしっかりと広げていく。デジタル戦略統括部がその流れをリードする役割を担っています。

――デジタル人材に向けて、三菱UFJ銀行で働く魅力についてメッセージをお願いします。

江見:当行の仕事のフィールドはその広さ・深さ共に日本随一と言えるほど充実しており、どのような方にとっても技術・スキルをさらに磨き、活用する機会が豊富にあります。MUFGのネットワークを活かし、欧米トップバンクと意見交換をするほか、オープンイノベーションに積極的に取り組んでいますし、国内はもちろんシリコンバレーやイスラエルなどのスタートアップとの技術交流があり、生成AIの最先端モデルや軍事レベルのサイバーセキュリティを利用するなど、自信を持って、日本企業では最先端を行く組織であると自負しています。自ら考えて新しいものをつくりたい方、そして、銀行という巨大組織が変化していくさまを体感したいという方にはぴったりの環境です。銀行を変えること、そして、それを通じて社会の構造転換を進めるチカラになりたい方に集まっていただきたいと思います。

江連:銀行は社会の血流を担っており、お客さまの企業活動や一人ひとりの生活に根を張った社会インフラとも言えます。世の中の役に立っているという実感を得られる仕事が多く、キャリアを歩む上で自分の存在価値を確かめやすいフィールドです。当行で個の成長を遂げることで組織に貢献し、ひいては社会にインパクトを与えたい、そういう想いを持った方に集まっていただきたいですし、その想いがわれわれのパーパスである「世界が進むチカラになる。」ということにつながっていくと考えています。

Profile

※所属およびインタビュー内容は
取材当時のものです。

江連 雅紀

株式会社三菱UFJ銀行
執行役員人事部長

1998年入行(新卒)
法人企画部、人事部、経営企画部などを経て2024年4月より現職。中期経営計画の策定や人事制度改定などに携わる。

江見 盛人

株式会社三菱UFJ銀行
デジタル戦略統括部長

1999年入行(新卒)
法人営業、海外事業、戦略出資、新規事業などを経て2024年4月より現職。DX、データ戦略、オープンイノベーションなどに携わる。