組織と社会変革に法務面で貢献。
私たちが企業内弁護士として
三菱UFJ銀行で働く理由

早くから企業内弁護士の重要性を認識し、
国内有数の法務陣容を整えてきた三菱UFJ銀行。
金融業界が変革期を迎え、
広範な領域で法的助言が求められる中、
高い視座で経営や事業部門を支援しています。
その本丸とも言える法務部法務グループの野畠 葉子と南 彩子が、
同行で法務スペシャリストとして働くやりがいを語ります。

Profile

野畠 葉子
法務部 法務グループ
(2019年入行)
南 彩子
法務部 法務グループ
(2013年入行)

法務のエキスパートとして、
行内のあらゆるリーガルイシューに
縦横無尽に対応

──MUFGは400名以上の法務スペシャリストを擁し、それぞれが外部弁護士を含む社内外の多くのステークホルダーと連携しながら日々の業務を遂行しています。2023年10月現在、信託・証券を含めると日本法に従事する弁護士は約30名。そのうち約15名が三菱UFJ銀行の法務部に所属しています。上席調査役を務める野畠もそのひとり。現在はBAU(Business as Usual)リーダーとして、国内外からのあらゆる法律相談などに対応しています。

野畠「法務部の中でも法務グループが担うのは、法務相談や各種プロジェクトへの法的助言、訴訟対応などです。銀行がビジネスを推進する上で必要な契約書のレビューや、銀行法や金融商品取引法といったさまざまな法律に関する問い合わせに対応しています。
私は司法修習60期を経ていて、当行では比較的シニアな立ち位置です。指導的なポジションから、若手や中堅のサポートを主に行っています。
また、当行はグローバル展開にも注力しているため海外の法務部門とのやりとりも多く、国際的なプロジェクトにおける東京の法務リーダーとしての役割も果たしています。海外拠点を含めたグローバルベースでのプロキュアメント(調達活動)を整備促進していくプロジェクトや、プロダクトごとにグローバル共通で法人のお客さまが利用できる契約書マスターを作成するプロジェクトなどが進行中です」

──同じく法務グループで上席調査役を務める南。現在は野畠らと共に、行内から寄せられる法律相談などに対応しています。

「当グループに所属する日本法の弁護士は、現在主に二つのチームに分かれて活動しています。一方はグローバルCIB部門やグローバルコマーシャルバンキング部門、コーポレートセンターなどを、もう一方は、デジタルサービス部門、法人・リテール部門、コーポレートバンキング部門などを担当しています。 このうち私が所属しているのは後者。コロナ禍を経て電子契約が急速に普及する中、最近は電子契約プラットフォームのサービスに関する業務に携わっています。 また、野畠さんのようなリーダーの役割を担うための訓練も積んでいて、後輩行員の業務のサポートや成果物チェックなども行っています。

法律業界から金融業界への転身。
共創を重んじる風土の中で得た、
確かな成長実感

──以前は法律事務所で弁護士として活躍していた野畠。入行の経緯をこう振り返ります。

野畠法律事務所のパートナーになると、事務所運営上の決定権を獲得できる一方、個々の案件に集中するのが難しくなります。自ら動いて案件に取り組むスタイルが自分には合っていると感じ、転職を考えるようになりました。
中でも三菱UFJ銀行を選んだのは、前職時代から外資系含む金融機関や政府系金融機関への出向を経験するなど、ファイナンスの分野に深く関わっていたからです。とくに国際的なプロジェクトファイナンス案件を担当することが多かったため、グローバル戦略に積極的な当行でなら、これまでの経験が大いに活かせると考えていました。
プロジェクトを推進する側である事業会社への転職も検討していましたが、望んでいたのは成長できる環境。銀行では、トランザクション法務だけでなく金融関連規制についての深い知識も求められます。スキルアップにつながると思ったことも入行の理由の一つでした

──野畠が入行したのは2019年のこと。法務部のメンバーの専門性の高さに直面し、企業内弁護士に対する先入観が根本から覆ったと言います。

野畠入行前、企業の法務部は複雑な案件は外部の弁護士に業務を委託しているようなイメージを持っていました。でも当行には、豊富な知識と経験、そして強い熱意を持つ方が多く在籍し、法律事務所に匹敵するレベルの仕事をこなしていることに驚かされました。 入行時、私は金融関連規制に関する知識がそれほどなかったため特に苦労しましたが、皆さんの助けを借りながら、経験と知識の幅を大きく拡張できたと感じています。 それもそのはずで、当行の法務部には、若手や中堅に主担当を積極的に任せ、ベテランがサポートする風土が根づいています。育成を促すチーム編成が行われるなど、個々の強みを伸ばす文化が確立されているのはとても魅力的です

──現在は、自身も若手や中堅行員を指導する立場にある野畠。リーダーとして心がけていることがあります。

野畠業務のやり方や法の解釈などについてメンバーと議論を深めていくと、私の考えが常に正しいわけではなく、若手の意見の方が適切だと感じることもあります。だからこそ、こちらから一方的に指導するのではなく、チームメンバーと共に最適な答えを見つけ出す姿勢で取り組んでいます。

幅広いプロジェクトに深く関われる──
三菱UFJ銀行の企業内弁護士ならではの
醍醐味

──一方、司法修習65期を経て2013年に入行した南。企業内弁護士を志し、就職活動する中で出会ったのが三菱UFJ銀行でした。

企業研究を進めるにつれて、法務部門の業務範囲の広さから銀行に興味を持つようになりました。最終的に当行を選んだのは、企業説明会で知り合った法務部の方からとても好意的な印象を受けたからです。理にかなった考え方をする方ばかりで、年次や役職に関係なく全員で議論し、正解を導き出そうとする合理的な風土があると感じ入行を決めました

──入行後、南は法務部に配属されますが、2020年に国際事務企画部へ。海外拠点向けの事務手続きに携わりました。

弁護士も、本人の希望も踏まえ法務以外の部署を経験できます。国際事務企画部では、手続きの位置づけや内容そのものを抜本から見直すプロジェクトに参加しました。また、当時はコロナ禍の真っ只中。電子化へのニーズが急激に高まったことを受け、海外拠点での契約締結などの電子化を後押しするための事務手続き制定も担当しました

──その後、法務部に戻った南。入行前に描いていた通り、さまざまな業務を担当してきました。

社会的インパクトの大きい案件に関わった、という意味では、大手通信会社と協働して開発したデジタル口座サービスを法務面からサポートしたことが印象的です。従来とは異なる新しい形での預金サービスを提供することを通じて、幅広いお客さまに当行のサービスを提供できればと思っています。
また、デジタル化や人流の変化を捉えた新しい店舗戦略や、オンライン相談体制の拡充なども、法務面からサポートしています

──こうして幅広い業務を経験できるのは、国内外の金融業界において圧倒的なプレゼンスを誇る三菱UFJ銀行だからこそ。企業内弁護士として、当行で法務に携わる難しさとおもしろさを肌で感じていると言います。

たとえば、契約書の締結プロセスは、昨今紙とハンコからオンラインでの電子署名へと大きく変わりました。大学やロースクールで学んだ知識を常に更新しながら、時勢などに合わせて前例のないことに挑戦する──自分たちで考えて最適解を見つける「応用力」が求められていると感じますね。
一方、事業やプロジェクトに深く関与できるのは企業内弁護士ならでは。法務として見解を出すだけでなく、同じ組織の一員として施策面に踏み込んだアドバイスができるのは、インハウスゆえの魅力だと思います。
さらに、外部の専門家と関わり刺激を受ける機会も豊富です。先日も学者らを交えた勉強会に出席したのですが、組織を超えた取り組みに参加できるのは、世界の金融機関の中でもトップクラスのプレゼンスを誇る当行だからこそだと感じています。

グローバルな立場で組織をリード。
新たな時代の到来に向け、
法務も新たなフェーズへ

──入行して5年目を迎える野畠。働きやすい環境、フレキシブルな業務プロセスのもと、理想的なワークライフバランスを実現できていると言います。

野畠あらゆる法務を内製化するのではなく、必要に応じて外部の専門家と協働できる柔軟な体制が当行にはあります。個々の法務部員に大きな裁量権が与えられていて、都度上司の決裁を仰ぐ必要がないのでスピーディーに業務を進められますし、それが成果物の品質の高さにもつながっていると感じます。
働きやすい環境があるのも、当行法務部の特徴です。法律相談結果はすべてデータベース化されていますし、法令や書籍のオンラインデータベースを積極的に活用したり、オフィスにある充実した書庫に加え、よくつかう書籍は部で購入して各部員に貸与されたりするなど、自宅での業務環境も整っています。ハイブリッドワークが定着しており、ワークライフバランスが取りやすいですね。
また、法務部には育児中のメンバーが多いことから、互いに支え合う文化や、ライフスタイルに応じフレキシブルに業務を行うことを当然とする意識が根づいています。たとえば、男女問わず、オフィス勤務の日であっても、保育園からのお迎えのタイミングで帰宅し、必要に応じ夜に在宅勤務で業務をする方などがいらっしゃいます

──一方、南が強調するのは職場の風通しの良さ。コア業務に集中できる環境で、のびのびと仕事ができていると話します。

選考の過程で感じた通り、立場に関係なく全員で率直に議論し、最適解を導き出そうとする風土が法務部にはあります。たとえば、私から野畠さんに何か相談した場合、一方的に指示を出されたことは一度もありません。フラットに会話しながら共に意思決定していくプロセスは私に合っているし、この組織の魅力だと思いますね。 また、他行に先駆けて企業内弁護士の採用に力を入れてきたからか、行内では企業内弁護士への理解が進んでいます。何をするにも動きやすいのも当行の特徴です

──共に企業内弁護士としてこれからの法務グループを牽引していく立場にあるふたり。それぞれの未来像を次のように描いています。

私の現在の目標は、リーダーとしての素質を磨くことです。部下を指導したりメンバーをマネジメントしたりするには、担当者として業務に当たるときとは違ったスキルが求められます。指導する立場としてのあるべき動き方やスキルを身につけることが直近の課題です

野畠企業内弁護士の数が増え、また個々の能力、経験値が高くなってきたことから、当行の法務部は円熟期を迎えています。業務の品質をさらに高め、これまで取り組んでいなかった分野にも進出するために必要なのが、より効果的なチーム構成。リーダーのひとりとして、今後は組織運営にも注力していくつもりです。 また、海外の法務部門と連携する場面がますます増える中、ヘッドオフィスとして東京の存在感を高めていくことも私の役割です。チームの英語力の底上げを図りながら、「グローバルで一丸となって法務を運営している」と自信を持って言えるような組織を築いていきたいですね

──さらに、リーダーとして業務効率化と属人化の回避に向けて、ナレッジの蓄積にも意欲を示す野畠。

野畠業務範囲が多岐にわたるため、私たちベテランでさえ、必要な知識を即座に引き出せるわけではありません。メンバー各自が培ってきた豊富な知識や経験、ノウハウなどをデータベース化することで、情報共有の仕組みを強化していきたいと考えています。
現在、法務サポートの一環として、銀行法で定められている銀行の業務範囲規制など重要なトピックに関する記事を社内向けに発信しています。このような取り組みをさらに推し進め、若手だけでなく誰もがアクセスできるようなかたちで、法務部内の知見を見える化して共有化するようなツール作成などに取り組んでいます。

──先行きの予測が困難な時代、三菱UFJ銀行が『世界が進むチカラになる。』上で、法務部が果たすべき役割は拡大するばかり。組織のみならず、社会全体の革新に貢献するために、野畠と南の挑戦はこれからも続きます。

※取材内容は2023年10月時点のものです。

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